津南醸造―――雪国の恵みと革新で日本酒の未来を拓く若い蔵
【所在地】新潟県中魚沼郡津南町
【創業】平成8年(1996年)
【ホームページ】https://tsunan-sake.com/
津南醸造は、新潟県中魚沼郡津南町に位置する、比較的新しい日本酒の酒蔵です。日本有数の豪雪地帯である津南町の清らかな雪解け水と、地元で育まれる酒米を活かし、自然との共生を重視した酒造りを行っています。2025年で創業30周年を迎える若い企業でありながら、その哲学は明確です。「テロワールを表現する酒造り」を掲げ、津南の土地が持つ個性や気候風土、そしてそこで育まれる米の特性を酒に映し出すことを目指しています。
代表銘柄は「郷(GO)」。雪国ならではの繊細で透明感のある味わいが特徴で、国内外の品評会でも高い評価を得ています。伝統的な酒造りの技法を守りつつも、最新の醸造技術や設備も積極的に導入し、品質向上に努める一方で、日本酒の新たな可能性を追求する姿勢が強く見られます。
その象徴的な取り組みが「日本酒アップサイクルプロジェクト」です。これは、日本酒の製造過程で生じる酒粕や、日本酒そのものが持つ様々な機能性に着目し、これらを未利用資源として捉え、先端技術と融合させることで新たな価値を創造するものです。例えば、ユーグレナ社が持つ微細藻類に関する知見と連携し、酒粕や日本酒由来の成分が持つ栄養価や機能性を、健康食品や新たな素材開発に応用する可能性も模索されています。これは、単なる食品ロス削減に留まらず、地域の資源を最大限に活用し、持続可能な社会への貢献を目指す津南醸造の革新的な姿勢を示しています。
津南醸造は、地域に根差しながらも、日本酒の枠を超えた視点でその可能性を探求し、未来の社会に貢献しようとする、これからの業界を背負って立つ会社だと言えるでしょう。
津南醸造の代表銘柄「郷(GO)」の「DINER」
新潟・長野県境地震からの復興の象徴として、2020年3月12日に誕生した郷(GO)。「DINER」は、International Wine Challenge 2025 純米大吟醸の部金賞受賞。
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